2008.11.19 Wednesday
高尾山の環境問題
高尾山の環境問題
東京八王子の高尾山に行ったことがある人は多いと思います。 東京都心から電車で3〜40分という距離にありながら、豊かな自然があり、都民の憩いの場、命の活力源になっているところで、ミシュラン本では三ツ星がつけられ、自然が豊かな所で有名なところです。また、オオタカが生息していたり、豊富な湧き水があった、国内でも3番目に昆虫や植物、動物の生息種が多く、その種数は数千といわれています。とにかく美しく自然豊かな場所なのです。 しかし、この自然が近々壊されます。 圏央道を開通させるためのトンネルを掘る為です。 すでに、トンネルを掘っていて湧き水は枯れてきています。これが貫通するまでに多くの湧き水は枯れることになると思います。そうなれば一気に生態系が壊れて、自然は崩壊するでしょう。 このトンネル反対の為に多くの市民が活動をしています。虔十の会(ケンジュウノカイ)という方々を中心とする運動で、トラスト地手法というのを用いて、工事現場近くにウッドデッキを作り、合法的にこの工事を阻止しようと試みていました。この活動はすごく平和的で、暴力的ではまったくなく、皆でこのデッキに集まりながら、わいわいと話をきいたり、音楽をしたりするなど、いろいろなイベントをして皆にこのことを知ってもらおうというコンセプトのもとに活動していらっしゃいました。私も一度このデッキを訪れて、インディアンソングなどを歌わしていただきましたが、素晴らしい方々で、その活動にはかなり共感をおぼえました。 もちろん私以外にも本当に多くの人たちがこのデッキを訪れて、自然の大切さを知りました。本当にこの活動は誰かの利権を主張するものではまったくなく「高尾の自然を守りたい」という皆の気持ちが集まったものであることも実感しています。ゴネてお金を搾り出そうというような低俗な行為とは、まったく、まったく違うことを感じることも出来、活動している方々に尊敬の念をいだいておりました。 しかし、今回、国土交通省などの国側が、強制代執行というのでこのデッキを撤去してしまった。高尾の自然を守ろうと、多くの人の活動と、思いと、祈りがこもっていたにも関わらず。 昨日テレビのニュースでも少し流れましたし、虔十の会(ケンジュウノカイ)のホームページでも報告されています。 私はこのニュースを聞いて本当に悲しかった。 皆は「高尾の自然を守ろう」と本当に素晴らしい活動をしていました。最善の活動ではなかったかと思います。それでもウッドデッキは壊されてしまった。 なぜなのだろう?!と思い考えずにはいられません。 政治家や政府や国土交通省のお役人は非道だという人もいます。 でもウッドデッキを破壊しに来たお役人に文句をいってもしょうがないのではないかと思います。私が訪問したときも、お役人が退去してくれと言いに来て、会の人と問答になっていましたが、まったく話にならない。裁判をして話し合いたいといっても、まったく聞かないのです。 私は、このお役人たちは、むしろ聞けないのだと思います。お役人も一応、教育を受けて、わりと頭の良い人たちと見受けました。「高尾の自然を守ろうという会の人たちの思いが尊く、大切で、その手法が合法であり合理的であること」と、「自分達と国側の非合法・非合理ぶり」にはもちろん気付いています。そんな感じがありありと伝わってきました。しかし、そこで「自然を守る」側になびいてしまったら、自分のキャリアはまったく無になってしまいます。暮らしも生活も仕事も失う。だから、非合理でも国側の意見としてその、意見を言い続けるしかないということなのだろうと思いました。彼らが破壊している高尾の自然ですが、お役人もしょうがなくて仕事だからやっている部分多いのかもしれません。ましてや、冷静に考えると、この圏央道の必要性があるのか、そこまでしてつくるべき道路なのか、専門家からも多くの疑問が出ています。私が先週行った大阪の箕面の滝は、トンネルを作った為に水が枯れて、年間3000万円の費用でポンプアップしています。一見自然の滝ですが、実は人口の滝になってしまっているのです。そんな犠牲を払った道路も、当初の予定よりも利用者が少なくまったく採算が取れていなく、赤字と自然破壊のみが残ったという実例もあります。これと同じようなことになるだろうと言われているのです。ただこの計画がバブルの時、20年以上も前に出来た計画でありながら、それを実行する以外に選択肢がほとんどないのが、国と国土交通省の現状なのではないかと思います。 自然破壊に反対する側からしたら、国と国土交通省と政治家が悪い!ということになります。 しかし、少し考えてみれば、政治家を選んだのは私達です。その政治家が国の政策を決め、その政策にそって、お役人さんたちが仕事をします。また、その政策を支持したのは民意ということにもなります。 自然破壊に反対の意見と嫌悪感を持っている人たちも含めて、私達が選んだ政治家がやっているのが国なのです。そういう意味では、今回の高尾の自然破壊も他人がやったことではなく、「私達がやってしまったこと」とも言えるのだと思います。私達は責任を持たなくてはなりません。民主主義というのはそういうことでしょう。 高尾のトンネル工事を止めるのかなり難しいと思います。八王子市の前回の市長選挙で、自然保護側の市長候補者が負けたのも大きな原因の一つです。八王子市民と都民は、自分達の選択で、豊かな高尾の自然を破壊します。この自然はもう帰ってこないでしょう。 私達が悲しいだけならまだいい。私の子供やその子供は、私達が破壊しなければ、受けられた自然の恵を半永久的に失うことになります。なんということか!申し訳なくて、なにも言えません。 多くの人が便利さを求めているのは分かります。でも、もう充分便利になったと思います。つい100年前までは歩いて14日かかって東京から京都まで行っていたのが人間です。 人間本来の力はそんなものです。その本来の自分を見失ったのが私達です。だれか、本来の人間の力を知っている人はいますか?私は二回歩いて東京から京都まで行きました。そして、自然が破壊されているところでは、人に活力がないことも見ました。便利さを追求して人間の生命力が失われている。身体的にもそうですが、心もそうです。だから日本人は年間38000人の自殺者がいる。そんな、狂った一面が日本社会、現代社会にはありますが、これは自然を敬えないこころ、環境破壊にも大いにその原因があると実感しています。 本来の自分達を知った知った上で便利さに感謝し利用するのはまだ良いと思います。その中で節約して未来に繋げようということが今必要なのでしょう。 でも、この環境問題、地球温暖化の深刻さが叫ばれている今、環境を破壊してまでも更に便利さを求めるのは、ある意味、世界的に見て時代遅れです。そんな時代遅れなことがまかり通っているのが、日本の政治です。まったく未来が見えていない。だから、今混乱しているのです。 私は、この政治家を選んだ、私達の価値観をなんとかしたい! このような悲劇をちゃんと皆で知って、直視して 未来に繋がる、価値観を皆で共有したい。 その答えはすでに持っていると思います。あとはそれは共有して、知らしめて、行動に移さないとまた同じ悲劇があちこちで起こると思います。 そうならないように祈り活動しないと! その為に具体的な計画をたてています。 いてもたってもいられなくて今日は書きました。 合掌 高尾山の環境問題に関しては詳しくは虔十の会(ケンジュウノカイ)のホームページご覧下さい。 |




